東京から日帰りも一泊も行きやすい温泉地として、箱根の人気は相変わらずです。新宿から新幹線や特急ロマンスカーで1〜2時間というアクセスの良さ、それでいて豊かな自然と豊富な温泉——正直なところ、国内でこれだけ手軽に「旅行した感」が得られる場所は他にそうありません。
ただ、箱根は「箱根」という名前だけで一括りにされがちですが、実際には仙石原・強羅・宮ノ下・芦ノ湖畔……とエリアによって雰囲気がまったく違います。「箱根に行こう」と決めたあと、どのエリアの宿を選ぶかで旅行の内容がかなり変わるので、この記事では箱根の主要エリアの特徴と、それぞれに向いている旅行スタイルを整理してみます。
箱根のエリア構造をざっくり理解する
まず地理的な話をすると、箱根は神奈川県の西部に位置し、箱根山を中心に広がる温泉地帯です。観光スポットは湖・山・アート施設・温泉とバリエーション豊かで、箱根フリーパスを使えば電車・バス・ロープウェイを自由に乗り回せる仕組みになっています。
主なエリアを分けると大まかにこんな感じです。
- 箱根湯本エリア:箱根の玄関口。温泉街・土産店が集まる最も賑やかなゾーン
- 宮ノ下・塔ノ沢エリア:歴史ある老舗旅館が点在。落ち着いた大人向けの温泉地らしい雰囲気
- 強羅・仙石原エリア:標高が高く涼しい。アート施設や箱根美術館が近く、観光もしやすい
- 芦ノ湖畔エリア:開放的な景色が魅力。リゾートホテルが多く、非日常感が強い
箱根湯本エリア:初めての箱根旅行に
箱根に初めて来る人や、移動の手間をかけたくない人にはこのエリアが一番無難です。小田急ロマンスカーの終点が箱根湯本駅なので、東京からの到着が楽。駅周辺には温泉街が形成されていて、土産物屋・飲食店・甘味処が充実しています。
宿の選択肢も多く、リーズナブルな旅館から中級グレードのホテルまで幅広い。日帰り温泉施設も集まっているので、「温泉だけ楽しんでさっと帰る」という使い方もできます。
少しマイナスな点を言えば、週末や連休は人が多くて温泉街の雰囲気が少しざわつく。「静かにゆっくりしたい」という人には、もう少し奥のエリアの方が向いているかもしれません。
宮ノ下・塔ノ沢エリア:老舗旅館で「本物の温泉地」を味わう
箱根の中でも特に歴史ある温泉地らしい雰囲気が残っているのがこのエリアです。宮ノ下には明治時代から続く老舗旅館がいくつかあり、「THE・温泉旅館」という佇まいを楽しめます。
富士屋ホテルは1878年創業の歴史的建造物で、宿泊だけでなく建物を見るだけでも価値があります。アインシュタインやチャップリンも泊まったという逸話があるほどの名宿です。料金はそれなりにしますが、「一生に一度は泊まってみたい宿」のリストに入れておく価値はある。
塔ノ沢は箱根湯本から少し奥に入ったエリアで、谷あいにひっそりとした温泉宿が並んでいます。人里離れた感じが強く、「都会の喧騒から本当に離れたい」という人に好まれます。宿の数は少なめですが、隠れ家的な雰囲気が好きならぜひ検討してみてください。
強羅・仙石原エリア:観光もしたいなら迷わずここ
温泉だけでなく、観光もしっかり楽しみたい人にはこのエリアが一番バランスがいい。箱根ロープウェイ・箱根美術館・ポーラ美術館・仙石原のすすき草原など、定番観光スポットへのアクセスが比較的よい場所に多くの宿が集まっています。
仙石原は標高が高いため夏でも涼しく、特に秋のすすき草原は絶景です。関東近郊の人が秋の日帰りで訪れる場所としても有名で、10月中旬〜11月初旬は混み合いますが、それだけ景色が素晴らしい。
宿の種類は旅館・ペンション・リゾートホテルと幅広く、料金帯もリーズナブルから高級まで選びやすい。グループ旅行や家族旅行にもフィットしやすいエリアです。
芦ノ湖畔エリア:景色を最優先するなら
芦ノ湖は箱根を代表する景勝地で、晴れた日には湖越しに富士山が見える絶景スポットです。このエリアで宿泊すると、朝起きたときに湖が目の前に広がる——という体験ができます。リゾート感が高く、「非日常の空間で過ごしたい」という気分に一番マッチします。
宿は大型のリゾートホテルが中心で、料金はやや高め。ただし施設内にレストラン・バー・プールが揃っていることも多く、「宿の中でゆっくり過ごす旅行」を想定しているカップルや夫婦には向いています。箱根神社への参拝・遊覧船・海賊船なども近いので、観光とリゾートを両立したい人にも。
アクセスは箱根湯本から路線バスや箱根登山バスを使うことになるため、移動に少し手間がかかります。荷物が多い場合はタクシーの方が快適かもしれません。
箱根の宿を探すときのコツ
箱根は人気エリアなので、特に紅葉シーズン(10〜11月)・GW・年末年始は宿が埋まるのがかなり早い。2〜3ヶ月前には押さえておかないと、希望のエリア・価格帯の宿はほとんど残っていないことがあります。
閑散期を狙える人は、1〜2月の平日がねらい目です。温泉の質は変わらず、宿の価格は下がる。雪景色の箱根もなかなか風情があります。
宿の予約にはじゃらんnetが使いやすい。箱根エリアは旅館の掲載数が多く、エリア・予算・温泉タイプで細かく絞り込めます。贅沢な宿を探したいなら一休.comに芦ノ湖畔や強羅の高級旅館が多く出ているので、そちらも覗いてみてください。
まとめ:箱根はエリアで旅行の色が変わる
同じ「箱根旅行」でも、エリアによって賑やか・静か・歴史的・リゾートと全然違う顔があります。初めてなら箱根湯本、静かに過ごしたいなら塔ノ沢・宮ノ下、観光もしたいなら強羅・仙石原、景色を重視するなら芦ノ湖畔——自分の目的に合ったエリアを選んでみてください。
箱根は何度行っても飽きない場所で、泊まる宿が変わるたびに新鮮な発見があります。「箱根はもう行ったことある」という人も、まだ泊まったことのないエリアがあれば、ぜひそちらを試してみてほしいです。

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